2012年12月14日

狂言を楽しむ 

月に2回、様々な分野のお話を聞いて集う「日本橋文化交流会」に参加させて頂いてしばらく経ちますが、外部講師をお招きして講演していただくだけでなく、会員の方に講演をお伺いする機会もあります。

私も昨年「色で元気になるセミナー」と称してパーソナルカラー探し♡をダンディー揃いの日本橋メンバーにさせて頂きました。中には、それをきっかけにカフスボタンやワイシャツの選び方がとてもお上手になり、モテる男っぷりをあげた方もいらっしゃいます♬

さて、先日は会員の高橋敏男様が幼少よりお父様とともに 狂言の和泉流・野村万蔵さん(人間国宝,野村万斎さんの御祖父様)のお弟子さんだったそうで、当時のお話を中心に狂言の楽しみ方をお話いただきました。

大変おもしろくて、備忘録としてブログにアップしますね。
頂いたレジュメを参考にしますが、記憶でかくので、歴史的、専門的な記述が不正確でしたらご指摘いただければと思います。

奈良時代に中国では大衆演芸の「散楽」が始まり。平安時代に日本では「猿楽」として楽しまれるようになり、室町時代に「能楽」として「武士の芸能」として定着していったそうです。

能と狂言は対照的な性質を持ち

狂言      能
↓        ↓
喜劇     悲劇
対話劇   歌舞劇
庶民的   貴族的
素面劇   仮面劇

比較すると本当に正反対ですね。

能楽が武士の芸能として確立された室町時代というのは、とても女性が強かったそうです。
哀れな男衆とおっかない奥方たちのことを風刺し、狂言で大笑いしていた様子が浮かびます。

徳川時代になると、奥方や女性の強さは少し弱まってくるそうですが、武士社会や参勤交代など管理された体勢によって「笑うこと」がメジャーではなくなり(威厳がない、はしたないな等)下級に見られ、狂言師達は生きにくい世の中で、継承することもさぞ大変だったのだろうと思います。

昭和に入っても能が崇高で、狂言は崇高でない。というようなムードが続いていたものの、狂言界に弾みをつけてくれたのがアメリカ公演をする度にアメリカ人のファンが増えたことだそうです。
日本の伝統芸能としてとても評判高く、言葉を理解できないはずにもかかわらず、「通じる」「オチがわかる」とファン増えて、米国公演をすることにより日本で再評価されたのは、昭和30年以降なのだそうです。

能樂界の序列 
シテ方⇒ワキ方⇒囃子方⇒狂言方
____能方_____」
高橋さんがおっしゃるには、能も狂言も性質は対照的ですが、どちらも崇高な伝統芸能なんです。それを理解して、是非見に行かれてくださいとお話しされてました。

大蔵流が室町時代から現代まで関西方面で継承され、和泉流は江戸初期から関東で継承。鷲流は大正時代に終をつげ
現在は二流のみです。

和泉流は現行曲が254曲で殆どが15〜40分。30分以上は3曲くらいだそうです。
話の筋となる人々は

太郎冠者ー召使、愚鈍、横着、臆病、酒好き
女     ー強い、ことに妻は強い、恐妻
出家   ー物欲が強い僧侶は庶民側から見て我慢ならない
山伏   ー呪術を信じない現代主義が根底にあったが、姿、態度をいかめしくして構えているのが滑稽。
大名   ー下級武士、室町武家体制の中では、被支配者層
鬼     ー怖い鬼とそれほど怖くない鬼の二系統ある。
座頭   ー人の見過ごしている人間の心の暗部に、鮮やかな光を与える

太郎冠者物は45曲、女物は39曲、出家物は38曲、婿(むこ)物は20曲・・
女物と婿もので59曲あるということは、本当に女が強かったのでしょうねぇ

そして狂言というのは現代劇に通じていて、
場所、時、人を限定せずに、常に変わらぬ人間の普遍的な欠陥を衝いた曲。
過去も未来もどうでもいい。トータルの人生など問題ない。
ある時点でスパッと切った断面に、人間と社会の真実を見ようとする。 
ところに面白みがある。

そして口でいう擬音は世界の演劇に例をみず、
ドブ、ドブ〜〜、ピショピショ〜〜〜〜 この音は酒を注いでいて、最後になくなってくるとピショピショなんだそうです。
室町時代からお酒はついついピショピショするまで飲んじゃうのですね、面白いですねぇ。
擬音セリフも沢山聞かせてくださいました。

untitled.bmp人間国宝 野村万作さん、野村萬斎さん

それと、高橋様がおしゃっていたのは素人劇も大変面白く、例えば、セリフが中々でてこなかったり、急かしすぎて、一番面白いところを飛ばして終わってしまったり。。。それはそれは、面白いものなのだと。

完璧な人間などいないのだ、欠落しているところも人間味。大層な立派な人に限って悪知恵ばかり働かせ、威張っていても見透かされ。不遇な方に心のあり方と、人生を教わる。

能と狂言の区別もあいまいでしたが、高橋様の講演でとても理解深まりました。
それと、「慈悲深く生きていかなきゃいけないな。」と思いました。

高橋様 素晴らしいお話ありがとうございました。

野村萬斎さん主演の「のぼうの城」大変面白いそうですね。。是非、劇場で見たいと思います。
今日もお読みいただきありがとうございました

posted by m at 19:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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